「キャリア教育」と「職業教育」の違いをご存知ですか?
一般的には、キャリア=職業と捉えられています。何が違うのでしょうか?
文部科学省中央教育審議会の指針では「若者が社会的・職業的自立をし、学校から社会・職業への円滑な移行に必要な力を育成することが求められていることを強く意識する必要がある」とされ、学校教育の現場では、今後キャリア教育と職業教育が進められていきます。
ここでキャリア教育と職業教育の違いについて文部科学省の定義をもとに確認してみましょう。
■「職業教育」とは
「一定又は特定の職業に従事するために必要な知識、技能、能力や態度を育てる教育」
人は、専門性を身に付け、仕事を持つことによって、社会とかかわり、社会的な責任を果たし、生計を維持するとともに、自らの個性を発揮し、誇りを持ち、自己を実現することができる。仕事に就くためには、社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる能力や態度だけではなく、それぞれに必要な専門性や専門的な知識・技能を身に付けることが不可欠である。
■「キャリア教育」とは
「一人ひとりの社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育」
人は、他者や社会とのかかわりの中で、職業人、家庭人、地域社会の一員等、様々な役割を担いながら生きている。これらの役割は、生涯という時間的な流れの中で変化しつつ積み重なり、つながっていくものである。さまざまな役割の関係や価値を自ら判断していくことが必要である。
職業教育とは職業に従事するための教育、キャリア教育とは生涯に渡り自分らしく生きるための教育ともいえそうです。
働くことを通じて、人と社会とかかわり、自分の役割を果たし、自分らしく生きていく。でもこれは、ある年齢になると自然と身につくものではありません。それぞれの年齢や個性にあわせた発達課題を達成することで身についていくものなので、キャリア教育では、一人ひとりの発達を促していくことがとても重要になるのです。
だからこそ、学校においても職業教育やキャリア教育の必要性が高まっているのでしょう。
キャリア教育や職業教育を十分に展開するためには、学校が家庭や地域・社会、企業、経済団体・職能団体や労働組合等の関係機関、NPO等と連携することも不可欠です。
ライフキャリアネットでは、学校におけるキャリア教育に関しても支援しております。
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