ペットを飼っている方が増えていますね。
動物に触れあうと癒されます。自然とストレス解消でき、リラックスした気持ちになれることも少なくありません。
この夏、映画『ペット』や『ルドルフとイッパイアッテナ』、『ジャングルブック』など動物が登場する作品が次々と公開されています。人が動物と生きる意味を自然と考えてしまいますね。日本のドラマでは、『獣医ドリトル』や『獣医さん、事件ですよ』など獣医師の物語があります。
こうした映画やドラマを見たり、ことから、将来動物に関わる仕事に就きたいと思う方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、獣医師など動物に関わる仕事について紹介します。
◎獣医師になるためには?
獣医師になるためには、16大学の6年制獣医師養成課程など正規課程を修了後、獣医師国家試験に合格し、獣医師免許を取得する必要があります。
◎どこで働いているの?
獣医師は動物病院での診療が思い浮かぶ方が多いと思います。
農林水産省のデータによると日本にいる獣医師は3万5400人ほど(平成22年)。動物病院で診療を行っている医師はそのうち4割弱だそうです。
他には牧場などで家畜の診療を行う獣医師、保健所や動物園・水族館などで働く獣医師、食品・薬品などの会社で働く獣医師など実にさまざまな場所で活躍されているのだそう。
空港や海港の検疫所や動物検疫所には、農林水産省や厚生労働省の国家公務員の獣医師が配属されています。
動物の診療以外にもたくさんのお仕事があるのですね。
◎どんなことをしているの?
では、どんなお仕事があるのでしょうか。
農林水産省によると、7つの分野に分かれています。
【農林水産分野】
- 家畜の診療
- 家畜伝染病の防疫(国内防疫・動物検疫)
【小動物臨床分野】
- イヌ・ネコなどの愛玩動物の診療
【野生動物分野】
- 動物園・水族館動物の診療
- 野生動物の保護・管理
【バイオメディカル分野】
- 動物用・人体用医薬品の開発
【公衆衛生分野】
- 食肉検査(食肉等の安全の確保)
- 狂犬病等の予防
- 食品衛生監視・指導
【動物愛護・社会福祉分野】
- 家庭動物や学校飼育動物の飼育指導
【海外技術協力分野】
- 開発途上国の人材育成・能力開発
直接診療に関わらないお仕事でも、やはり大切な動物たちの「いのち」と私たち人間の「いのち」を守るために必要な仕事ばかり。
獣医師になるには、動物への愛とともに、いのちと向き合う強さも必要なのですね。
農林水産省の調査によると、若い女性獣医師が増えてきているとのこと。これから女性獣医師の活躍がますます増えるのも楽しみです。
また動物の健康管理や治療のサポートをする「動物看護士」という職業もあります。こちらは国家資格ではありませんが、専門的な知識や技術が必要ですので、「動物看護学」を教育する大学や短大、専門学校で知識を学び認定動物看護師の資格を取ることが一般的だそう。
そのほかにも「トリマー」や「動物訓練士」、「飼育員」など、動物に関わる仕事はたくさんあります。動物に関わる仕事に就きたい方は、どのような関わり方が自分に適しているか、探してみるのも楽しいかもしれませんね。
小・中学生のみなさんには、各地の動物園や水族館、牧場などで飼育員や獣医さんたちのお仕事体験プログラムが用意されているところもあるので、参加してみてはいかがでしょうか。
参照:農林水産省